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バハマール高原風土記|神懸の御柱

大陸版(bilibili)2025-10-21 19:39 JST エリア紹介

高原に足を踏み入れた瞬間、北方にそびえ立つ巨大な柱状遺跡が誰の目をも捉えて離さない。大陸最大のバファリア遺跡は教団の聖地とされ、遺跡を囲むように住民が生活・定住し、次第に小さな集落を形成してきた。今回はこの高原紀行の第2弾——神懸の御柱を紹介する。

神懸の御柱
初めてバハマール高原のこの痩せた土地に足を踏み入れた者は、たいてい真っ先に、天を突くように林立する無数の針状の岩に目を奪われる。その切っ先が示す先をたどっていくと、やがて視線は壮麗なバファリアの遺跡——「神懸の御柱」に吸い寄せられる。
神懸の御柱は高原北部に位置し、マグナ大陸最大のバファリア遺跡として、古くからバファリア教団の聖地とされ、定期的に人々の巡礼を集めてきた。
ラルパル
神懸の御柱から少し離れた南側に、人間の集落「ラルパル」がひっそりと形成されている。住民は高原の粗い石材を積み上げて小屋を建て、周辺の土地を開墾して綿花や石麦を育てながら、厳しい環境の中で暮らしを営んでいる。
教団の衛兵
ラルパルから程近い場所では、少数の教団の衛兵が活動している。彼らの主な役目は聖地を守護し、周辺の住民を保護下に置くことだ。
ファルファラ
心優しく人懐っこい少女「ファルファラ」はラルパルの住民の一人。身寄りのない彼女は村の外れにある質素な家に一人で暮らしているが、他の村人たちから何かと気にかけてもらっており、彼女自身も村人たちを家族のように慕い、進んで仕事を手伝っている。
村人たちがファルファラを頼るのは、彼女が心優しく困っている人を放っておけない性格だからというだけでなく、生まれつきの"怪力"のおかげでもある。幼い頃から人並み外れた力を持つファルファラは、最初はかまどに挟まった大鍋を外すといった些細な頼まれごとをこなす程度だったが、やがて村人たちが困った時に真っ先に頼る存在となった。商隊が訪れるたびにファルファラは決まって姿を見せ、数百斤もの袋を一人で軽々と担ぎ上げ、周囲を驚かせながら荷物を蔵に運び入れる。
その後は衛兵とともに、村を襲う魔物の撃退にも協力するようになった。
ボイス
すらりとした長身の青年「ボイス」はバファリア教団の衛兵で、物静かで自制心のある佇まいから、誰もが認める"優等生"として見られている。どこか他人行儀で素っ気ない外見の裏には、実直で誠実な心根が隠されており、優雅で落ち着いた雰囲気に見えるその距離感は、単に人付き合いが不得手なだけの不器用さの表れに過ぎない。
教団の衛兵の中でもボイスの実力は群を抜いている。それは芯の強さと聡明さによるところが大きいが、彼が携える唯一無二の杖の存在も欠かせない。上級神官ロタールから直々に授けられたこの特製の杖は、竜すら討ち滅ぼせるほどの力を秘めているという。強大な力は、それだけ重い責任を伴う。ボイスは誰よりもその重みを理解しているからこそ、高原の住民の安否を人一倍気にかけている。助けを求める相手が誰であろうと、彼は真っ先に駆けつけ手を差し伸べる。この守護への信念が、同じく人助けを厭わないファルファラとの親交にもつながった。
けれど、誰かが何気なく、あるいは意図的に「黒磊兵団」という言葉を口にした途端、ボイスの表情は凍りついた湖面のように固まり、遠くを見つめたまま、それ以上多くを語ろうとしない。
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